これからも君と話をしよう

一度はここから離れたけれど、やっぱりいろんな話がしたい。

同性婚エイプリルフールは悪いこと? 乃木坂2人の炎上について

 アイドルグループ・乃木坂46のメンバーのInstagram投稿が、エイプリルフールに物議を醸していた。

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by 乃木坂46 秋元真夏 (@manatsu.akimoto_official)

www.instagram.com

 

 親交が深いらしい、元メンバーの女性との仲の良さそうなツーショット写真だ。挙式をした旨の投稿と「エイプリルフール」のハッシュタグがついている。

 

 そして、この写真のスクリーンショットに対して、下記のような批判をしているツイートが見受けられた。こちらが炎上の発端だったようだ。

クィアベイティング」は「クィア(ゲイ、レズビアンバイセクシャルトランスジェンダー、異性装者など)」を「ベイティング(釣る)」手法のことで、性的指向の曖昧さなどをほのめかして世間の注目を集める、マーケティングとしてマイノリティを利用する行為」として批判的に使われる言葉だ。

 

 この批判に対して私は少々違和感を抱き、はてなブックマークで共有したところ、賛否両論さまざまな意見が寄せられた。

b.hatena.ne.jp

 

 この、アイドルの投稿に批判的な意見としては、

「同性愛者への偏見が根強い中でエイプリルフールのネタにするのは配慮不足」

『現実にはあり得ないこと』として同性婚を扱うのは失礼」

同性婚の法整備を巡って、裁判だって行われているというのに」

「当事者が『これは不快だ』と声を上げないと、いつまでも傷つけられるマイノリティのままだ」

「非当事者からしたら『このくらいで』って言えるのかもしれないけど、小さなことでも積み重なると痛いんだよ」

「そもそもエイプリルフールの結婚ネタって、何が面白いのか理解できない」

といった意見が目立ち、

 肯定的な意見としては、

「この二人は元々『夫婦みたい』って言われるほど仲がいいことはファンの間では知られたことなんだよ」

「この2人だって同性愛の当事者かもしれないのに、ネタで利用してるだけだと決めつけるのは不適切では」

「『結婚しました』ネタはエイプリルフールの定番で、同性同士だと不適切、となるのはおかしいのでは?」

「そもそもこの投稿では同性婚したとは言ってない。挙式をするだけなら今でも同性同士でもできる」

同性婚ができないのはこの人たちのせいじゃない。戦う相手が違うのでは」

「これが不適切となってしまうと、流石に表現の幅が大きく狭まるのでは」

といった意見が目立っていた。

 

 私はこの件に関しては、どちらかというと肯定的な立場の意見だ。

「不愉快な気分になった」ことに対して「この程度で怒るなんておかしい」とはもちろん思わないし、声を上げることも尊重したい。

 ただ、意図を決めつけて「あまりにもひどい」と憤る姿勢には疑問を覚えた。

 

「ハンロンの剃刀」では

 この炎上と時期も近い3月末、某アニメ監督が思わせぶりな投稿をしたことにも「クィアベイティングなのでは」と批判が起こり、一部で話題になっていた。

 私の友人がこの件に対して「『ハンロンの剃刀』の寓話を思い起こさせられる。愚かさ(無知、無能、配慮不足)で説明できることに悪意や意図を見出すのは、相応の根拠が必要になるのでは」という旨のことを投稿していたが、これはアイドルのエイプリルフール炎上のほうにも言えるのではないかと思った。

ja.wikipedia.org

 ただ、そう思う一方で、差別に関しては「悪意がないからこそ厄介」という側面があることも否定できない。「悪意の有無は問題ではない」という意見も、それはもっともだと思う。

揶揄を見出すのは厳しいのでは

 今回、批判的な意見の中には「ネタにするのはいかがなものか」「バラエティでのホモいじり等も、ようやく批判されるようになってきたというのに」というものが見受けられた。

 ここでの「ネタにするなんて」という批判の「ネタ」という言葉は、おそらく「同性愛者への揶揄」を見出しているのだとは思うが、あの投稿から「揶揄」を見出すのは厳しいのではないだろうか。

 

 たとえば、かつてバラエティー番組で芸人が演じたキャラクター「保毛尾田保毛男(ほもおだほもお)」は、衣装やメイクやネーミングなどのキャラ造形からして「男性同性愛者を揶揄している」と捉えられるのは多くの人が認めるところだろう。

 また、2014年に某航空会社のCMで、日本人の芸人が「金髪のカツラ」「おもちゃのつけ鼻」をして「日本人から見て魅力的とされる、白人のステレオタイプの姿」を演じたことも「差別的だ」と批判を浴びたこともあった。

 このCMでは、二枚目俳優との対比というカタチで芸人が起用されていたこともあり、金髪に高い鼻を持つ当事者が「バカにされた」と感じるのも無理はないと思う。

 日本では憧れる人が多い「高い鼻」や「金髪」だが、「高い鼻」をコンプレックスに思う人もおり、「金髪」に至っては「頭が悪い」という偏見が残る文化圏もある。そもそも「他者の身体的な特徴を誇張して表現すること」は、「揶揄の意図がある、差別的な行為」とする考え方は、近年は広まってきていると言えるのではないだろうか。

 

 では、今回のアイドルの投稿はどうだろうか。

 たとえば、どぎついメイクやカツラ、クネクネした面白おかしい挙動をした上で「挙式をしました」という「嘘投稿」をしていたら、「同性愛者を馬鹿にしている」と捉えられるのも無理ないとは思う。

 ただ今回は、メイクも衣装も、彼女たちの普段の姿と大幅に異なるようなものでもなく、安直な「コスプレ」感も見受けられず、「同性愛者への揶揄」と捉えられるようなものではないように思う。

 モヤッとする、傷つく当事者の感情は尊重されるべきと思うが、「揶揄」を読み取って批判する行為には違和感を覚えた。

 

友情婚した同性ペアもいる

同性婚ができない中で、この投稿は不適切だ」
法律婚はできないけど、挙式するのは同性同士でもできるよ」
「逆に同性愛者は”挙式しか”できないんだよ」
「そもそも同性婚した”なんてどこにも書いてない。二人で”挙式をした”ことを”エイプリルフール”と言ってる」
「”挙式した”と”同性婚した”は違う、という言い訳は厳しい
といったコメントの応酬も見受けられた。

 これらのやり取りで思い出したのは、以前ネットで見かけた、「同性同士でパートナーシップ制度を利用し挙式もしたが、同性愛者ではない女性ペア」のことだ。

 

f:id:wuzuki:20220417193219j:plain

https://shonan.keizai.biz/headline/2706/

↑元記事は埋め込み形式でのリンクが貼れなかったので……。

 

 この記事の女性二人は、長年一緒に暮らしており、同性パートナーシップ制度を利用していて、挙式もしているが、同性愛者というわけではないという。いわゆる「友情婚」と呼ばれるものの一つかもしれない。

 

 今回炎上したアイドルたちがどのような関係性なのかは分からないが、「多様な家族のカタチ」も話題となる昨今、同性婚をする二人だからといって、恋愛感情としての結びつきとは必ずしも言えないのではないか」ということを思った。

 そもそも同性ペアでなくても、ヘテロの夫婦でも「恋人やセフレにしたい相手と、結婚したい相手は違う」「性的に魅力を感じるタイプと、生涯を共にしたい相手は違う」ということはさほど珍しい話でもない。

 また、昨今は挙式をしない夫婦も増えている。

 なので、「同性愛者」と「結婚」と「挙式」を必ずしもセットで考えなくても良いのでは、ひとまとめにせず切り分けて考えてみても良いのではないか……ということを、いくつかの批判を見ながら思った。

 スポンサーリンク

 

 

「同性愛」以外のマイノリティだったら?

 批判的な意見の中には同性婚の実現を求めて裁判だって行われているんだけど」というものもあった。

 個人的には、「裁判をするくらい深刻に考えている当事者がいること」と「投稿への批判の妥当性」は必ずしも結びつくものでもないと思うが、その視点はひとまず置いておくとして、「では、同性愛以外の性的マイノリティを想起させる内容だったらどうだろうか」ということを考えてみた。

 たとえば、同じ「性的マイノリティ」といっても、複数人と合意の上でパートナーシップを築く「ポリアモリー(複数愛)」や、動物を性愛のパートナーとする「ズーフィリア(動物性愛)」のあいだでは、少なくとも同性愛者に比べると婚姻の法整備を求める動きは少ないと言えるのではないだろうか。(書物などを読む限りの印象だと、当事者の絶対数が少ないためムーブメントが起こらないというより、そもそも婚姻制度による包摂の必要を感じていない人が多いように思えた)

 もし今回、同性ペアで挙式をしたという投稿ではなく「3人で挙式をした」ことや「一緒に暮らす犬と挙式をした」といった投稿をしていた場合も、今回と同様の批判はあり得ただろうか。

 複婚や動物婚を求める裁判は少なくとも日本では行われていないと思うが、真剣に法整備を求めたい当事者もいないわけではないだろう。「彼らの気持ちを考慮すると、複婚や動物婚を連想させる投稿も不適切だ」としてしまうと、そもそも大幅に表現の幅が狭まってしまうのではないだろうか。

 

 この危惧は、性愛に関することだけではない。たとえば「ペットショップで猫を買いました」という投稿をエイプリルフールとして行った場合でも、「生き物の生体販売に関しては批判も多く、改善に向けて真剣に活動している人も多い中、猫を買ったという投稿をネタにするのは失礼だ」という批判が可能となる。批判自体はもちろん自由ではあり、この批判自体の理路も妥当だとは思うが、だからといって直ちに「不適切」となされることには違和感が強い。

 そもそも、今回の炎上の発端となったのはTwitterによる批判的な意見の拡散ではあったものの、元の投稿はInstagramだ。Instagramの基本的な仕様としては、サービス内での拡散機能はない。広告などとは違い、いわば「その投稿を見たい人に向けて投稿されている」性質が強いものと言えるだろう。

「真剣に取り組む当事者への配慮」ばかりを強くし、投稿を自粛するムーブメントを作ったところで、その問題の改善には繋がらないのではないだろうか。

 

同性婚を求めない/批判的な当事者もいる

 また、今回散見された意見では「同性愛の当事者は、法律婚できないことを深刻に悩んでいる」といったものばかりで、「同性愛者の中でも、法整備を求めない当事者もいる」「同性婚を巡ってはさまざまな議論がある」といったことが置き去りにされていたことが気になった。

 たとえば、2018年に出版された『欲望会議 「超」ポリコレ宣言』では、下記のようなくだりがあった。

f:id:wuzuki:20220417191407j:plain

 また、2019年に出版された『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた――あなたがあなたらしくいられるための29問』でも、下記のような記述がある。

f:id:wuzuki:20220417191624j:plain

 日本では同性同士の法律婚が認められていないことに関して、当事者の間でも多様な考えがあるにもかかわらず、同性婚を求める当事者が多いんだから、失礼だ」という意見を展開することは、いささか乱暴なことにも思えた。

 そもそも、結婚もパートナーシップのあり方も、細かく考えていけば人の数だけ、価値観はあるものだと思う。

 もちろん、属性によって一定の傾向は存在するし、制度を作る際には一定の社会的合意を考慮する必要はあるが、「どのようなパートナーと生きたいか」「どのような生き方をしている/していないように見せたいか」という「個人的なこと」に関して、他者が権利運動や属性の文化を持ち出して批判することに違和感を覚えた。

 

そもそも「エイプリルフール」が不快?

 今回の意見をいろいろ見ていて感じたのは、「そもそも、エイプリルフールの文化が好きではない」という人も一定数いるようだ。

 SNSによっては特定のハッシュタグやキーワードが含まれる投稿をミュートすることも可能であり、今回のアイドルの投稿にも「エイプリルフール」のタグがついていた。エイプリルフールに関しては、比較的「避けやすい」ものではないかと思う。

 

 何らかのメディアに投稿する際に「誰かをモヤッとさせてしまうかも」という躊躇いや配慮はそれはそれで必要なことではあると思うが、「自分はこういった冗談は好きではないな」と思うものに対して、上手に折り合いをつけたり、エンカウントしないための技術というものも今後は求められていくのではないか……ということも思った、今回の炎上だった。

 

f:id:wuzuki:20220417201104j:plain

 

 スポンサーリンク

 

 

 

 

和歌山旅行の記録 〜1日目★アドベンチャーワールドを中心に〜

 2月の連休、関西に遊びに行ってきました!

 

 昨年からよく遊ぶようになったメンバーのうち、1人は和歌山在住(で、東京には時々遊びにきている)なので、「たまには私たちが、関西に遊びにいってもいいんじゃないか」という話になったのがきっかけ。

 また、和歌山県白浜町にあるテーマパーク「アドベンチャーワールド」ではエンペラーペンギンの赤ちゃんも昨秋誕生し、同時期に和歌山市内では水管橋の崩落という事故も起こっていたので、ペンギンの赤ちゃんと現在の水管橋を見てみたい、という理由もありました。

 

 大阪に1泊、和歌山(白浜町)に2泊、という3泊4日の旅でした。

 もともと私には旅行する趣味はあまりない上、「友人との旅行」の経験も片手で数えるくらいしかなく、ましてや「複数の友人との旅行」は初めて。

 そんな関西旅行ですが、最高の思い出となりました。

 

 旅行のメンバーは、

 Aさん(和歌山在住、40代フリーランス)、Bくん(千葉県在住、20代公務員)、Cくん(埼玉県在住、10代大学生)、そして私(東京在住、30代会社員)。

 みんな居住地も年齢も職業もバラバラです。はたから見たら「SNSで知り合って集団自殺しようとするグループ」みたいな怪しさがありますね。あるいは、私以外はみんな男性なので、ちょっと乙女ゲームっぽさもあります。年上、年下、同世代……とバランスもいいし(?)。

2月10日(木) 雪舞う夜、成田から関空

 終業後、職場からそのまま成田空港へ向かいます。首都圏では雨や雪が降っており、電車も遅延気味。空港でBくんと合流。乗るべき飛行機になんとか間に合いました。

 飛行機はやがて関空に到着。そして大阪市内の某ホテルに向かいます。そしてホテルでAさん、Cくんと合流。先に新幹線で到着していたCくんは、Aさんと早めに合流し、大阪観光を楽しんでいたようでした。

 旅行の細かい予定について3人部屋で打ち合わせたあと、私は隣の1人部屋で1泊。

 このホテルはいろいろな理由で気になっていたところだったので、無事に泊まれて良かったです。

 スポンサーリンク

 

2月11日(金) 大阪から白浜へ

f:id:wuzuki:20220331225550j:plain

 翌朝、ホテルでの朝食のあとに私とAさんはとある方と会い、しばらくして解散。

 4人に戻ったあとは、特急くろしおに乗って白浜駅に向かいます。

 

f:id:wuzuki:20220331225417j:plain

 12時過ぎに白浜駅に到着。「鉄道むすめ」のキャラのイラストもありました。

 

 バスに乗り、アドベンチャーワールド近くに接近。

 白浜では、コンドミニアムのお部屋に4人で泊まることになっています。

 ここの管理施設に訪れ、チェックインをしました。

resortlife.co.jp

 

f:id:wuzuki:20220331230509j:plain

 管理施設に向かう途中の風景。空と海が広い。

 

 そして荷物も預け、アドベンチャーワールドに向かいます。

いざ、アドベンチャーワールド

 アドベンチャーワールドは、遊園地と水族館と動物園が一体になったような大きなテーマパーク。パンダとペンギンが有名です。

 実は私は大学時代、文芸サークルの合宿で一度、ここに来たことがあります。約14年ぶりかな。

 

f:id:wuzuki:20220331232307j:plain

 エントランスでも小さなペンギンが泳いでいました。こちらはケープペンギンのようです。

 

 時間的に、ちょうどイルカショーが始まるようだったので、まずはイルカショーを観にいきました。

f:id:wuzuki:20220331232529j:plain

 

f:id:wuzuki:20220331232539j:plain

 

f:id:wuzuki:20220331232548j:plain f:id:wuzuki:20220331232855j:plain

 

 イルカショーは、名古屋港水族館江ノ島水族館などほかの水族館でも観たことがありますが、ここは一段とパフォーマンスのクオリティが高かったように思えました。

 

 そして、4人で動物倫理の話などをしながら、次のエリアへ向かいます。

 まずは昼食を食べることにしました。

f:id:wuzuki:20220331233321j:plain

 フードコートみたいなところで、それぞれカレーや担々麺やオムライスやカツ丼など好きなものを注文して食べました。

 

 それから、園内をめぐる列車のような車両「ケニア号」に乗り、車窓からサファリワールドを眺めました。

f:id:wuzuki:20220331233626j:plain

 

f:id:wuzuki:20220331233640j:plain

 マレーバク

 

f:id:wuzuki:20220331233824j:plain

 アムールトラ

 

f:id:wuzuki:20220401235000j:plain

 エゾヒグマ

 

f:id:wuzuki:20220401230957j:plain

 

f:id:wuzuki:20220401230914j:plain



f:id:wuzuki:20220401231255j:plain

 ケニア号から降りたあとは、園内を引き続き散策しました。

 

 

f:id:wuzuki:20220401231537j:plain

 カピバラを観ました。大きい。
 そして、私たち4人のシルエットがいい感じ。

 

f:id:wuzuki:20220401231646j:plain

 この鳥は「ベニコンゴウインコ」だそう。鳥がいるコーナーの入口にいました。

 檻も柵もない木の枝にいて、首をずっと降っていたので、最初は人形かと思ってしまいました。

「噛みます」という注意書きがあるように、強そうなクチバシが印象的なインコでした。

 

f:id:wuzuki:20220401232023j:plain

 フラミンゴ好きなので、たくさん見れてテンション上がりました。

 

f:id:wuzuki:20220401232028j:plain

f:id:wuzuki:20220401232033j:plain

 クジャク

 

f:id:wuzuki:20220401232039j:plain

f:id:wuzuki:20220401232043j:plain

 高い木の上に堂々と止まっていて、伝説のポケモンみたいな趣がありました。

 

 この庭園みたいな場所を出たあとは、隣に温室があったのでそちらへ。

 ここでは、あったかい地域で暮らす鳥などがいるようでした。

 屋内なので鳥特有のニオイが少し強く、「ちょっとここは苦手」という人もいました。

f:id:wuzuki:20220404202115j:plain

f:id:wuzuki:20220401232049j:plain

 

 

f:id:wuzuki:20220401232053j:plain

 なぜか、手を洗うところにも「噛みます」のプレートがあった。

 ここのあたりにも鳥がいたのだろうか。

 

f:id:wuzuki:20220401233744j:plain

 鳥のエリアから離れたあとは、いよいよお待ちかね、ペンギンを観に行くことに。

 ペンギンがいるのは「海獣館」というエリア。

f:id:wuzuki:20220401233955j:plain

 ケープペンギン

 

f:id:wuzuki:20220401235059j:plain

 ホッキョクグマ

 

 そして、

f:id:wuzuki:20220401234008j:plain

 いました!! エンペラーペンギンの赤ちゃん。

 

 幼少期特有のふわふわの羽もまだ残っており、「赤ちゃん」としてギリギリの時期という感じでした。

 お隣の、大人のペンギンたちがいるところをどこか寂しげに眺めていた姿が印象に残っています。

 そして当たり前だけど、私はこのペンギンのことをTwitterでときどき眺めていたものの、ペンギンのほうは私には特に関心を示さず、その温度差に胸が少しキュッとしたりも。。

 

f:id:wuzuki:20220401234059j:plain

 

f:id:wuzuki:20220401234027j:plain

 こちらはキングペンギンかな。

 

f:id:wuzuki:20220404202256j:plain

f:id:wuzuki:20220404202301j:plain

f:id:wuzuki:20220404202345j:plain

f:id:wuzuki:20220404202354j:plain

 

 

 ペンギンを観たあとは、アドベンチャーワールドのいちばんの人気者・パンダを観にいくことに。

f:id:wuzuki:20220404202330j:plain

 寝ていました。

 

f:id:wuzuki:20220404202334j:plain

 その次は、ゾウも観たよ。

 

 おみやげを眺めたりしていたら、閉園時刻の17時が近づいてきました。観覧車などのアトラクションには結局乗れなかったのは残念だけど、限られた時間でたくさんの動物たちを眺められて満足。

 みんなで歩いて宿に向かいます。

 スポンサーリンク

 

 

まるでシェアハウス! おしゃれで素敵なコンドミニアム

 私たちが泊まった「クリスタルエグゼ南紀白浜I」は、アドベンチャーワールドから徒歩圏内にある、おしゃれなマンションの最上階のお部屋。

 ダブルベッド1つにソファベッド2つで、ちょうど4人で泊まれる感じのお部屋でした。

f:id:wuzuki:20220404203750j:plain

 

 お部屋はピカピカで、なんだかまるで、4人でシェアハウスをするために内覧に来たかのような、ワクワク感がありました。

 

f:id:wuzuki:20220404203305j:plain

 この写真では伝わりにくいですが、眺めもなかなかいい感じ。

 

 テレビの下の棚にある本は何だろう? ……と取り出してみたら、

f:id:wuzuki:20220404203604j:plain

 ……本を模した空き箱でした。ただのインテリアのようです。

 

 そしてしばらくお部屋でのんびりしたあと、夕食と温泉へ。

和歌山ラーメンに温泉、白浜を堪能しよう

f:id:wuzuki:20220404205201j:plain

「丸田屋 南紀白浜店」にて夕食。この辺りはあまり飲食店はないからか、少し並びました。

 私はネギが苦手なので、ラーメンを食べるときはいつもネギ抜きです。

 和歌山ラーメン、味が濃くて私好みの味でした。

 

f:id:wuzuki:20220404205207j:plain

 スタッフ募集の貼り紙を見ながら「この給料は適正なのか?」なんて話をしながらの夕食。私たちの夕食を作ったのは誰か?

 私たちが泊まったコンドミニアムでは調理器具も冷蔵庫も電子レンジもトースターも揃っているので、スーパーに買い出しに行って何か作っても良かったんですが、あまり食べ物を余らせたくないのと、せっかくならその地域の味を楽しみたかったので外食にしました。

 

 お風呂もコンドミニアムのお部屋にあるものの、かわりばんこに4人で入るのはちょっと大変そうだし、「白浜は温泉が有名だから、せっかくなら温泉に入りたい」ということで温泉へ。

 この日は「とれとれ亭 カタタの湯」というところに行きました。

toretore.com

 ここ、海鮮バイキングもあるようでしたが、コロナ対策のためかこの日はここの宿泊者以外のお客の飲食はできなかったので注意。

 そして温泉ですが、男性陣曰く、この日は混んでいたようであまり長居できず、割とみんなすぐに出てしまったとのこと。

 

 夕食と温泉のあとは、「部屋で飲むためのお酒とおつまみ、そして翌朝の朝食を買おう」ということで近くのスーパーへ。

オークワ 南紀白浜店」に寄りました。

 

 スーパーからの帰りは、道はもう真っ暗。

 それにしても、旅行をあまりしないはずの私が、知り合って半年程度の男友達3人と旅行だなんて、世の中何があるかわからないものだな……。

 そんな感慨深さを抱えながら宿に戻り、お酒を飲んでおしゃべりもしつつ、割と早めにこの日は眠りにつきました。

 

 スポンサーリンク

 

 

2021年、買ってよかったものリスト

 今さらではあるんですが、2021年に買ってよかったものを紹介してみたいと思います。

 去年同様の記事を書いたときは「あれ買って良かったなぁ」と思えるものがいくつも浮かんできたんですが、今回はあまりすぐに思いついたものがなかったので、改めてきちんと洗い出してみたいと思います。

 ちなみに、去年の記事はコチラ。

www.wuzuki.com

Xiaomi Mi スマートバンド6

 こちら、友人が使っていて称賛していたので私も買ってみました。私が買ったときで約5,700円。これでこのお値段は大満足です◎

 これまで、スマートウォッチ(というか、活動量計メインのもの)は2015〜2016年頃に2つほど使ってみたことがあったのですが、当時の5,000円台のものは画面がついていないものばかりで、使いづらかった記憶があります。

 この「スマートバンド6」は、1世代前のものに比べても画面が大きく、睡眠や運動量の計測のほか、電話や各種アプリの着信もお知らせしてくれるのでとても便利。おすすめです。

 

ネッククーラー/ネックウォーマー

 首にかけるタイプの扇風機が欲しかったときに、どれを買おうか迷って結局これにしました。暑い時期も寒い時期も使えるのは便利そう、と思って。

 でも結局、冬は使いませんでした。これを首に当てるよりも普通にマフラーやストールのほうが取り扱いも楽なので。

 

折りたたみ式 洗い桶

 家の流しにはディスポーザーがついているのですが、小さなスプーンやフォークなどはその中に落としてしまうことも多くて……。

 洗い桶を置いたら便利そう、と思って置くようにしました。

 この商品を買う決め手になったのは、「不要なときは折りたたんで収納できること」と「中央に排水栓があること」でしたが、結局それらの機能は使っていません。

 ディスポーザーの中にカトラリーを落とすことがなくなったのは良かったです。食器洗い機にかける前の、つけ置き洗いもしやすくなって便利です。

 

足湯用バケツ

 銭湯・温泉などはもともと好きなんですが、コロナであまりそういったところにも出かけられないので足湯用バケツを買い、2021年上半期はよく、家で足湯を楽しんでいました。

 時々、要介護の母にも足湯とマッサージをしてあげました。

 

 ちなみにフットマッサージに使ったクリームは、こちらです。滑りがよくてコスパもよく、おすすめ。

 

ウルトラストレッチスムースセット

www.uniqlo.com

 インスタで友達がおすすめしていて気になり、冬用のパジャマとして買ってみました。整体に行くときの施術着としても使ってます。

 触りごこちが、ベロアのようななめらかさとモコモコ感があってとても気持ちいい。

 ただ、サイズを少し間違えてしまった感があり、153cmの私はMサイズだとズボンが少し丈が長く感じました。Sサイズでもよかったかも。

 

f:id:wuzuki:20220320234727j:plain

トリプルガードショーツ

www.gu-global.com

 メディアで取り上げられていたり、友人が使用感を投稿していたのを見て知りました。

president.jp

 2021年3月頃から探してみたものの売り切れの店舗も多く、夏頃にようやく手に入れました。

 使い心地はとても良いです。すべてのショーツをこれに買い替えたくなったくらい。

 サニタリーショーツとしてだけでなく、普段遣いしていることもあります。

 ちなみにUNIQLOから出ている、エアリズムの吸水ショーツも買ってみましたが、肌へ触れる感じなど私はGUのほうが好みです。

 

カラダファクトリー 骨格サポートまくら

shopping.karada39.com

 枕、なかなかしっくりくるものが見つからなくてずっと困っていました。

 そんな中、通っている整体「カラダファクトリー」で使った枕がとても良かったので私も購入。

 疲れが少し軽減された気がします。

 

マットレス LUNO

 正確には「買った」というより「譲ってもらった」ものなんですが、マットレスも新しくしました。

 じつは私がそれまで使っていたマットレス、大学入学時(2007年)から使っていたものとずっと一緒で、かなりヘタっていたところでした……。

「誰かと同棲したり、引っ越したりするタイミングで買い換えよう」と思っていたものの、残念ながらそんな機会が訪れなかったので買い換える機会がなかったのですが、ひょんなことから中古のマットレスをもらえることになりました。

 まだそれほど使われていなかったので、使い心地も大満足。睡眠に関するものはあまりケチってはいけませんね。

 スポンサーリンク

 

この本がすごい! 2021年下半期

 遅ればせながら、本年もよろしくお願いします。

 そして毎回恒例の「読んで良かった本ランキング」、2021年下半期編も発表したいと思います。

 下半期は就職したり生活が変わったこともあり、上半期に比べて読書量は減りました。ただ、それでもけっこうたくさん本を買いました。

 では、いってみましょう!

(「2021年下半期に読んで良かった本」であり「その時期に発売された本」ではないです。また、記事内ではネタバレは避けていますので安心してお読みください)

 

14位 「一緒に働きたい」と言われる人の仕事術

 人気インスタグラマー・ayaさんによるライフスタイルブック。マナーやライフハックやファッションなどの内容がいろいろ紹介されています。

 どなたかもレビューで書いていた「職場の先輩が教えてくれている感じ」という表現がピッタリな一冊でした。押し付けがましい「マナー講師」っぽさはなく、取り入れやすい内容が多かったです。

 この本を書店で見るまでこの方のことは知らなかったんですが、芸能人でも読者モデルでもない、普通のOLの方が取り入れているちょっとしたテクニック……ということで親近感を持ちました。

 レビューには「インスタの内容と同じ」「普通のことしか書いてない」という声もあるようですが、普通のことをきちんとこなすのは意外と難しかったりしますし、こうして本としてまとまっていることでパラパラと読みやすく、生活に取り入れやすくなる人も、いるのではないかと思います。

13位 どうしても頑張れない人たち

 以前紹介した『ケーキの切れない非行少年たち(新潮新書)』の続刊にあたる本となります。

 前作と同じく、読みやすい中に示唆に富む一冊でした。

 前著を読んだときとは違い、今回は私が実際に「困っている人たち」にも関わりやすい立場になったことや、キャリア相談員養成講座で傾聴やカウンセリングの基本を行ったという経験もあり、「やっぱり、こういう姿勢が大事なのか」とか「実際問題、うまくいかないよね」とか、より「自分ごと」としての立場に引きつけて読むことができたと思います。

 特に印象に残ったのは「他者からの評価なんて気にしなくていい」のくだり。「評価を上げたければ親切になれ」という節の話は、とにかく痛快でした。

 

12位 おカネの切れ目が恋のはじまり

 2020年秋に放送されたドラマのシナリオブックです。三浦春馬氏の遺作ということでも話題になった作品ですね。

 主演俳優が亡くなった都合でドラマは4話で終わりましたが、本来はどのようなストーリーが想定されていたのか気になって読んでみました。

「清貧女子」の玲子と「浪費男子」の慶太によって繰り広げられる、「お金」にまつわるラブコメディ。ドラマでは日常ミステリー要素もあってなかなか面白かったです。

 後半、主人公たちの会社に起こる事件のエピソードはドラマでは完全にカットされていたので、この事件に関与している重要人物の「鷹野」は、ドラマだったら本来は誰が演じていたんだろう……ということが気になったりも。

 そして、キャラの名前はこんな伏線になっていたのか……! というところも楽しめました。

 この作品は漫画版も出ており、私も途中まで読みました。絵柄も綺麗で楽しめます。

 

11位 実録 泣くまでボコられてはじめて恋に落ちました。

 ちょっと過激な性的嗜好について描かれたコミックエッセイ。全2巻と短いものの、中身は濃厚。

 以前、冒頭の部分をTwitterで読んで気になったので購入しました。私の欲望とも近いものを感じた部分もあり、そのむき出しの気持ちに共感できたところもあります。

 以前このブログでも紹介した、『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』を読んだときにも思いましたが、ペス山さん永田さんも一筋縄にはいかないような複雑な欲望の言語化や表現がとても上手い。この作品では、セックスやSMは自身にとってどういうものなのかとか、「かばってくれた女子のセリフが辛かった」ことのくだりが印象的でした。

 そして何より、主人公の理解者の二人が素敵。この漫画、男性がマチズモから降りることを考える一助にもなり得そうだと感じました。随所に、出会い系サイトを使う際の注意点についてのエピソードも挟まっているのも良いなと思いました。

 2巻は「悲しみ、喪失との向き合い方」や「自分を肯定すること」にも軸が置かれていて、1巻よりも感情の奥行きを感じました。そして「性別」ってなんだろうなと改めて実感。「恋」ってフィクションでは可愛く微笑ましいものに描かれがちだけど、実際はこのくらい粘度を伴う感情だよなぁ……なんてことを考えたりもしました。

 それにしても、濃厚な感情の揺さぶりを豊かに表現できること、信頼できる幼なじみの友人たちがいる著者の境遇には少し羨ましさもあります。そして、これまで私を邪険に扱ってきた人たちに対して改めて怒りが湧いてきたりもしました。そんなさまざまな感情を喚起させられた作品でした。

 この著者の最新作「女の体をゆるすまで」もとても評判がいいので、読んでみたいと思っているところです。

10位 トコトンやさしい下水道の本

 仕事で、下水道について勉強する必要が出てきたので読みました。

 最初のほうの、下水道の歴史は小ネタとして面白く読めましたが、全体的にそれほど易しくはない本。ただ、分からないなりに目を通しているのといないのでは仕事の資料に目を通す際の理解度が変わってくるのは感じたので、そういう意味では読んでおいてよかった、と思えた一冊です。

 下水道管渠の種類や雨水の処理方法など、専門的な内容がコンパクトに凝縮されています。下水道の情報を業務で必要とする人や、専門として扱っている人でない限りはあまり面白く読めないかもしれませんが……。

9位 動機探偵

 一気読みしました。「化学探偵Mr.キュリー」「死香探偵」などが人気の作家さんの新作のようです。この作品も、Mr.キュリーと死香探偵の両方を彷彿とさせる面白さがありました。

 それにしても、どの作品の主人公たちにもいえますが、変わり者の先生たちのアシスタントとしてこんな探偵みたいな仕事ができるの、楽しそうで憧れます。

 ただ、「感情が理解できない、変わり者の先生」みたいな人、実際にいたらかなり面倒なタイプなのに(笑)、この作品に出てくる名村先生は嫌な感じがせず、絶妙なキャラ設定だなぁ、と思ったりもしました。

 また、この作品は「謎を集める」ための設定が自然なのもよかったです。

 

8位 わかる! 役に立つ! 法律の教科書

 書店で見つけ、対象年齢ではないけれど気になったので購入しました。

 別のレーベルから出ている(このブログでも紹介した)『めちゃカワMAX!!防犯・防災イラストBOOK』や、ベストセラーの『こども六法』に影響を受けて出たのでしょうか。漫画よりも文字のほうが多いけれど、イラスト多めで読みやすい一冊です。

 女児向けの本だからか、犯罪者も女性で描かれているカットが多かったのも印象的。いま議論になっていることや具体的な判例など、もう少し突っ込んで書いて欲しいと思わないこともないけれど、入門書としてはこの範囲で良いのかも、という印象です。

 冒頭には法律を擬人化したようなイラストもあって、いわゆる「大きなお友達」が読んでも楽しめるのではないかと思いました。

7位 プチプラ防災

 1年以上前に書店で見かけて気になっていた本なのですが、昨年、電子書籍版がセールで安くなっていたので購入しました。一気読み。

 タイトルには「プチプラ」と入ってはいるものの、お金や防災用品の値段に関しての記述はほとんどなく、なかなか「ガチ」な防災の本でした。

 被害を防ぐための姿勢やグッズの作り方や日常的にできること、レシピなど写真混じりで説明も豊富で、とても実用的な1冊。子どもや要介護者やペットへの対応なども載っており、一家に1冊あってもいいかもしれません。

 私は電子書籍で買いましたが、紙の本で買ったほうが良いかもしれません。

 

6位 子育て罰

 教育関係の友人がこの本を高く評価しており興味を持ったので、エコノミストの友人と読書会を開催することにして読みました。

 2名の共著となってはいるものの、教育行政学の専門家の、末冨さんメインの本という印象を受けます。データ等も豊富で問題提起も良いとは思いますが、末冨さんの章はところどころ引っかかりが多く、桜井さんの章のほうがスッと入ってきた……というのが正直な感想でした。

 話題にもなっている「児童手当の削減」ですが、私は正直、高所得家庭のぶんを削り再分配するのは「怒っている人も多いけれど、別に構わないのでは」という立場です。ただ、「『子どもの権利』が『親』の状況によって左右される」というのはおかしい、という考え方は確かに一理あるかも、とは思いました。

5位 モテキ

 10年ちょっと前に話題になった作品。映画化、ドラマ化もされましたね。今更ではありますが、4.5巻まで全巻読みました。

 本編そのものも展開がどうなるか最後まで読めず、面白かったのですが、4.5巻の対談もかなり読み応えがありました。賛否あるようですが、私は作者による裏話や解説を読むのがとても好きなので「こういう意図や背景があったのか」とひたすら面白かったです。

 そして、ジェンダー面からも、これは久保さんのような立場だからこそ書けた作品、ということも痛感しました。

 あと本筋と関係なく気になったのは、作中に出てくる「林田」というキャラの名前について。著者の出身地(そして私も住んだことがある)でもある長崎には「林田」姓が多いから、長崎出身の作者は地元のキャラを「林田」さんにしたのかと思ったけど、そういうわけではないらしいのが意外でした。

 この漫画は10年以上前の作品なので、性愛観も時代を感じて「今ならアウトかも?」という気持ちと「こういう時代あったなぁ」という懐かしさを覚えます。今の時代だったらこの作品はどういう描かれ方をしただろうか、と考えてみるのも面白そう。

4位 児童養護施設 施設長殺害事件

 著者の大藪さんは、友人の友人。この本で読書会をすることになったのを機に読みました。

 事件そのものというより、その背景や被害者の生前の取り組み、児童養護施設の実態やそれらを取り巻く背景を幅広く扱った1冊でした。

 加害者はよりにもよって、なんで大森さんみたいな素敵な人を刺してしまったのか……という悔しさと、加害者の気持ちにも寄り添う人々の声が印象に残ります。私はよく犯罪や事件に関する本も読みますが、この本は、加害者にも寄り添う人の声が多く出てきているのがまず印象的でした。

 

 また、児童養護施設で過ごした人たちの声も興味深かったです。

 私の、子どもの頃の仲のいい友人にも養護施設出身の子がいて、施設に遊びに行ったこともありましたが、私はそこしか施設を知らなかったので。

 特に印象に残ったのは、「施設の頃は大勢でご飯を食べていたけれど、施設を出て一人暮らしして食事するのは寂しい」というギャップについて話していた人。そのようなことについてはこれまで考えたことがなかったので、なるほど、と思いました。

 また、本の中では里親制度についても触れられていました。新潟の里親委託率がとても高いことも気になりました。

3位 翻訳スキルハンドブック

 翻訳の仕事をしている人たちと知り合ったとき、書店で見かけて手に取ってみた1冊。そのときはKindle Unlimitedの対象になっていたので、Kindleで読んでみました。

 

 私は翻訳業ではありませんし、外国語の文章を日常的に読んでいるわけでもありませんが、そんな私でも面白く読めました。文章を書いたり、編集関係の仕事をしている人には役立ちそうなところもあるかもしれません(ただ、私は編集業に転職したばかりだから新鮮に映ったという部分もあるかもしれない)。

 自分の仕事と近接する、別業界の仕事の入門書を読んでみるというのは、少し世界が拡張される感じがあって面白いですね。

 

2位 お金のむこうに人がいる

 こちらも、著者が登壇する読書会がきっかけで読んだ本。「予備知識のいらない経済新入門」と帯に書かれているだけあり、比較的すんなり読めました。

 政府の役割やお金の仕組みなど、シンプルなことが丁寧に解説されています。

 クイズも多く平易な文章で書かれていて、中高生くらいのお子さんでも読めるかもしれません。

 特に新鮮だったのは、最後の章の「年金問題」や「少子高齢化」についてのくだり。なるほど、そういう考え方があったか……! と思わせられました。

(読書会のときのメモを書いたノートが今手元にないので、見つかり次第、もう少し内容を追記します)

 

1位 ヤバい選挙

 とにかく面白くて一気読み。紹介されてる事例がどれも、滑稽だったりドラマチックだったり非常に人間臭く、ドラマ化や漫画化との相性が良さそうなものばかりだと思いました。

 この本を読んだのは、2021年7月。下半期に突入したばかりでしたが、「あ、今年後半のNo.1の本はこれになりそう」と思ったくらい。読み終えるのが惜しくなるくらい面白い本だと思いました。

 滑稽なエピソードも多いけど、著者による揶揄などはなく丁寧な筆致にも好感が持てます。

 政治団体名を自分の名前にしている人がいたのには笑ってしまったり、死んだ男が立候補した件については結局よくわからないところもあったり、へたな小説よりよっぽど面白いです。桑絹村の大量立候補事件も、若者からおばあさんまで立候補することになったなんて、ある意味すごく多様性に富んでて先進的かも、なんてことを思ったり……。

 また、大学では地理学を専攻していた私としては、参考文献として学術雑誌「人文地理」が引用されているのも嬉しかったです。

 

 ちなみにこの本は、はてなブロガーの、id:actin 氏の著書だそうです。ブログでの発信がもとになっているそうです。

actin.hatenablog.com

 

 そういえば。すでに何度か書いていますが、昨年2021年は、友人知人の「初の著書」がたくさん出た年でもありました。

 本を出している友人はこれまでもいましたが、仲の良い友人たちが、こんなにも同時期にデビューするのはとても珍しいパターン。

 せっかくなので、2021年発売の友人知人のデビュー本、一挙紹介します。

 

4月14日発売

 

8月30日発売

 

9月3日発売

 

10月8日発売

 

12月3日発売

 

12月14日発売

 

12月21日発売

 

 みんなすごい!

 

 特に感慨深いのは、大学の文芸サークルの同期であり、はてなブロガーとしてもおなじみのベンジャミン・クリッツァーが出版したこと。

 また、ベンジャミンと私の共通の友人である青野浩さんの翻訳した本も同じくらいの時期に出版され、2人の出版記念を友人たちとお祝いできたのも良い思い出です。

 あとは、雨宮純さん、川口美樹くん、本園大介さんは、2015〜18年頃に開催していた「もうやん文京」というミニ講義イベント繋がりでもあるので、そこから3人も同時期に商業出版デビューというのはびっくり!

(雨宮さんと私が知り合ったのは2013年、全く別のコミュニティで、2016年頃にもうやん文京に誘ったところ雨宮さんのプレゼンが面白くて大好評だった……という経緯があります)

 私もみなさんの才能にあやかりたいところです。

 そんなわけで、本年もよろしくお願いします。

 

f:id:wuzuki:20220201002632j:plain

 

私にとっての「今年の漢字」2021ver.

「想像以上にいろんなことがあったな……」と思うのは毎年のことなんですが、今年の場合は「いろんなことがあった」だけでなく、「いろんな節目があった」という感じががする年でした。

 特に大きな節目になったのは7月下旬。ここから風向きが変わりだした感じがあります。

 土木系の専門誌を作る小さな出版社に就職したことと、経済学界隈の友人たちと遊ぶようになったこと。この2つがほぼ同時期に訪れたことが大きいです。

 

 それ以前の半年間は、ナイトワークの店舗スタッフとしてアルバイトをしていたり、職業訓練校でメンタルヘルスに関する勉強をしていたので、今年は上半期と下半期で関心事も大きく変わりました。

 

 今は、本業の会社員のお仕事として、土木や下水道のことや、出版や編集のことについてもいろんな知見を持っておきたい気持ちは強いんですが、

 友人たちが話している、経済学やその他の人文学系の話にもついていけるようでありたいし、

 今年上半期に勉強していたメンタルヘルス関連の話や、ナイトワークの業界についてもまだまだ追っていきたい……という気持ちがあります。

 スポンサーリンク

 

 

 あと、求職活動の合間にやろうとしていたこととして、Ruby on Railsの勉強や行政書士の勉強がありました。

 これらについてはテキストも買っていたのですが、就職したことで優先度がグッと下がり、しまったままになっていました。必要に応じて、これらの勉強も再開(というほどもともと勉強してはいないんですが……)したいところではあります。

 

 そういえば今年は、個人としてのお仕事の幅も広がった年ではありました。

 友人が運営するシングルマザーシェアハウスで夕食作りをしたり、友人のSNSのアイコンのイラストを描いたり……。

 まさか私がこれらのことでお金をいただけるなんて、自分でもびっくりです!

 

 そんな私の今年の1年を象徴する漢字は、「金」もいいかな……と思ったものの、

 結局、こちらにします。

 

「水」

 

 仕事として「水商売」と「下水道」について意識を向けることが多かったこと。

 そのほか、今年は川の近くに遊びに行くことも多かったり、友人とスポーツセンターのプールに通う習慣ができたことなどもあり、今年の漢字は「水」にしたいと思います。

 

f:id:wuzuki:20211231230446j:plain

 

 そのほか候補にした漢字としては、焚き火やバーベキューもしたし「火」もいいかな……なんてことも思いました。

 あとは、私自身も出版業界に関わったり、初の著書を出した友人たちがとても多い年だったので「本」も捨てがたかったです。

 

 ……それにしても「火」「水」「金」って、まるで曜日の話みたいですね(笑)。

 曜日に無理やりこじつけると、友人たちと遊んで「秘密基地」にしてる場所はお月見スポットとしても良いので「月」も良いと思いますし、植物や樹木について楽しむ話も今年は何度か出たから「木」もいける感じはします。「土」と「日」は思いつかなかった……。

 

 スポンサーリンク

 

 そんなわけで、私の「今年の漢字」は「水」にしたいと思います。

 

 ちなみに、これまでの「今年の漢字」はこんな感じ。

 

2006年 諦(受験で諦めるものが多かった)
2007年 再(再会、再開、再履修。笑)
2008年 文(文芸部に加入)
2009年 人(新しいバイトやビジコン参加で出会いが増えた)
2010年 会(Twitterでさらに出会いがたくさん)
2011年 繋(東日本大震災、友達同士をたくさん引き合わせた)
2012年 動(引っ越しや就活や旅行での移動)
2013年 交(みんなより少し遅れて社会人に。いろんなひととの交流が増えた)
2014年 焦(結婚や独立する友達への焦り)
2015年 (結婚話が破談、引っ越し、家族とのあれこれ)
2016年 (旅行、身近な人の独立、訃報など)
2017年 (ものづくり好きな人との交流、同人誌やハンドメイド)
2018年 (脱毛、献血、親知らず抜歯など
2019年 (転職や営業の仕事で「選ばれること」を意識)
2020年 ベトナム旅行、新潟の人たちとの縁)

 

 それではみなさま、良いお年をお迎えください。

多数派の生き方を求めるのは悪いこと?「社会はリベラルに運営〜」記事への雑感②

 前回の記事の続きの話題を書いてみたいと思う。下記の記事を読んでの雑感だ。

gendai.ismedia.jp

 

 この記事の、5ページ目、6ページ目の内容にも目が止まった。

また、大多数の人にとっては、信頼できるパートナーと恋愛したのちに結婚をして、子どもをつくるほうが、そうでないよりも幸福になりやすいのだ。

 

「人生にとって恋愛とは大切なものである」「結婚したほうが幸福になりやすい」という主張にも、女性や性的少数者を抑圧して男性や異性愛者にとって都合のいい社会を維持するための家父長制的なロマンチック・ラブ・イデオロギーである、といった批判がなされてしまうのだ。

これらの批判は、必ずしも的外れなものではないかもしれない。そうした議論が少数派の人々にとって抑圧的なものになってしまう事態は避けるべきだろう。しかし、大多数の人にとっては、常識的な幸福論を参考にした生き方をするほうが、結局のところは幸福になりやすい。

 ここに関しては私も前から同じことを思っていた。

 私自身、さまざまなところで「マイノリティ」要素を感じることもあり、世間が求める「普通」を求められることが辛いときもあったにせよ、そんな私でも、

「でも、大多数の人にとっては、いわゆる『普通』に生きることで最大公約数的な幸せが手に入るのでは」

「『普通にしたくてもできない』人に『普通じゃなくてもいいんだよ』『普通へのこだわりを捨てようよ』と言われても、そうじゃない感が強い」

ということは感じていた。きっと、同じように考えている人も多いのではないかと思う。

 もちろん、大多数の人の傾向がそうであるからといって、個別の人の人生においてどのような生き方が本人にとって望ましいかは分からない。そして、どのような生き方が望ましいか望ましくないかに関わらず、その人生を引き受けて生きていかなければいけない場面もある。それを言いたくない、悪者になりたくない人が「普通を目指すことから降りても良いんだよ」と主張しているのではないか……? と感じる場面はたびたびある。

 確かに、ヒトの感情も電気信号の一種ではあるので、何らかのトレーニングや認知行動療法的なものを使うことで、本能として求めてしまう欲求を別方向に向けることは可能かもしれない。そういった手法が広まることで幸せになれる人も一定数いるとは思う。

 ただ、「今の人生が孤独で寂しいので、ひとりでいても寂しくないよう認知を変化させたい」というモチベーションを持つ人はそもそもあまりいないだろう。今の人生が寂しいと思う人は「認知を変化させたい」ではなく「恋人や友達を作りたい」という欲求を持つことが「普通」だろう。

 

f:id:wuzuki:20211209234809j:plain

 

 また、私は先日、下記のブックマークコメントにも書いたが、
 近年はもはや一周回って「モテなくて苦しいのなら、男らしさから降りよう」ではなく「モテなくて苦しいのなら、モテる男になるよう努力しよう」「努力の方向性を見直そう」というメッセージを増やしたほうが良いのでは、ということも感じている。

b.hatena.ne.jp

 

 そして、そのような「モテる」ことを目指す人が、「恋愛脳w」などと揶揄されることがなくなれば良いな、と思っている。

 

 

 ちなみに、この「普通のことに縛られるほうが幸せ」ということに関しては、下記の本にも似たような回答があった。

 こちらの「お悩み19」にも同じような話が載っていたので、興味を持った人はぜひ読んでみることをおすすめしたい。

 Webサイトのほうの、ラブホの上野さんの人生相談のページにも似たような相談が載っているが、こちらの回答は、本の中での回答とは少し異なるものになっている。読み比べてみても面白いのではないかと思う。

ueno.link