転勤族育ちだった私が大人になってから絶対やろうと思っていたのは、「友達が引っ越したら、その地域に遊びにいくこと」。
わざわざ遊びにいきたいと思えるような友人ができたことも、会いに行こうと思ったら連休を利用して遊びにいけるくらいの余裕ができたことも、ささやかだけど私にとっては喜ばしいことだったりします。
遅くなってしまいましたが、金沢・富山旅行記2日目です。(前回の記事はコチラ)
旅行中、唯一の晴れの日
金沢1日目はぐっすり眠ったかと思えば、起きがけに足が攣ってしまったり。2日目の朝は少し慌てながら朝食会場へ。泊まったホテルの隣の建物が朝食会場でした。
そして10時過ぎ、ホテルをチェックアウト。
前日と違い、外は晴れてる……! テンション上がります。
そして、昨日も行った「石川県立音楽堂」に向かいました。
ピアノコンサートで癒されよう
今回のお目当ては、こちらのピアノコンサート。
オーディションに合格した子たちによる、ピアノの演奏会なんだとか。「風と緑の楽都音楽祭」の企画の一つだそうです。
この日は夕方から富山で友人と飲むことになっていたものの、それまではだいぶ時間があるので、何かイベントないかな……と思っていた矢先に見つけたのがこちらのコンサート。プロではない子ども達の演奏ではあったものの、皆さんオーディション合格者だけあって上手い!
そして演奏会が終わり、昨日Mくんにおすすめしてもらったお店でどこかランチを食べよう……と思ったものの、外、なんだかちょっと寒い。
私の中では、ゴールデンウィークは「初夏」として過ごすことが多かったので、この日はだいぶ軽装でいました。
しかし、金沢は晴れていてもちょっと寒い。
駅構内で、厚手のハイソックスとストールでも買おう……と思い、お昼ごはんより先に衣類を買うことにしました。
駅構内で見かけたもの
金沢駅構内を歩いていて、こんなデジタルサイネージがあり、思わず見入ってしまいました。
金沢駅構内にある石川県警のデジタルサイネージ、つい見入ってしまった。 pic.twitter.com/EhkwgKLdQ3
— まくはり うづき(Makuhari Wuzuki) (@wuzuki_) 2022年4月30日
この金沢の男性の殺人事件は、身内の誕生日と同じ日に発生したのでなんとなく覚えていました。しかもWikipediaでも警察署のページでも「独身男性殺人事件」なんて名称がついているんですよね。なぜ「独身」を事件名にいれているんだろう。
事件解決を願いつつ、商業施設「金沢百番街」の中へと向かいます。「靴下屋」でハイソックスを買い、3coinsでストールを買い、靴下はトイレで履き替えました。
あったかくなったので、昼食を食べにいくことに。
「とんとん亭」でランチを食べよう
金沢駅から歩くこと、10分と少々。昨夜、Mくんから教えてもらったお店のひとつ「とんとん亭」に着きました!
なかなか混雑しており、人気店ということがひと目でわかるくらい。
ただ、そんなに待つことなく入れました。
そして、待ちに待ったトンカツ……非常に美味しい!
衣のサクサク感もお肉の柔らかさも、今でも思い出せます。人気店になるのも納得。
食べ終えたあとは、再び金沢駅方向に歩きます。
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電車の中で楽しもう、どこかに着く前に
今回、富山旅行が決まった日から読み進めていた本はこちら。
先日、私のブログでも紹介したので覚えている方もいるかもしれませんね。
富山出身のサブカル好きな女性が夢破れて地元に戻り、そこで改めて地元の富山で頑張っていく様を描いたエッセイ。読了まであと少し、というところまで読んでいたので、富山に向かう電車の中で読みました。
そして、富山駅に到着するのとほぼ同時に読了!
ほんとは、本の表紙と同じところで写真を撮ってみたかったんですが、本の表紙はおそらく北陸新幹線のホーム。今回は諦めました。
駅構内では、古本市が行われていました。
あとから知りましたが、この古本市、『どこにでもあるどこかになる前に。』の著者の藤井さんも出店されていたそうで。なんだかタイムリーな巡り合わせでした。
そして一旦、富山駅を離れてホテルにチェックイン。
今回の富山のホテルは、こちら。
前日に泊まった金沢のホテルよりも安かったものの、フロントが豪華でちょっとリッチな感じ。テンション上がりました。
そして部屋に旅行の荷物を置き、最低限の所持品を持って、この日会う予定のKくんとの待ち合わせに向かいます。
出会ったのはもう8年前
この日会うKくんは、私より3つ年下の文学研究者。今年度から富山の学校で教えているんだとか。
私たちが初めて会ったのは2014年、お互い名古屋に住んでいた頃です。Kくんは大学院生でした。私も運営に携わっていたこともある「ゲンロン名古屋クラスタ」主催の読書会で知り合いました。
その読書会で読んだ本は何だったかな。『セカイからもっと近くに 現実から切り離された文学の諸問題』だったような気がします。
それからも読書会で顔を合わせたり、一緒にお芝居を観に行ったり、夜中に今池の安居酒屋で飲んだこともあったような。演劇と文学と映画とお酒が好きなKくん。私と同じ、劇作家の鴻上尚史ファンという点が同じなのも親近感が湧きました。
2015年夏に私が名古屋を離れてからも、1〜2年に一度くらいのペースで会う機会があり、去年と一昨年は一緒に福島旅行に行ったりも。
▼2020年9月、いわき・双葉など浜通りの旅行
▼2021年3月、白河・郡山など中通りの旅行
なんというか、異性の親友というものがあるとすれば彼のような存在かもしれない、ということを感じる存在です。
特に、文学やアカデミアや映画批評の話に関しては、いつも刺激を受けています。
本や作品に対しては厳しい意見も出しつつ、普段のメッセージのやりとりでは絵文字やスタンプの使い方もすごく可愛い。
私は20代前半くらいの頃までは、頭の良さそうな人、知的な人と出会って「仲良くなりたいな」と思っても、なかなか仲良くなれない(恐れ多くて近寄れない)ことが多かったんですが、思えばKくんと出会い、互いにそれぞれ知性や価値観に一定の信頼を置いていることが分かってからは、ほかの「知性を感じる人」たちと仲良くなれることが多くなった気もします。
Kくんみたいな人に気に入ってもらえていることが、自分の自信に繋がったのもあるかもしれません。
海鮮と地酒を楽しもう
Kくんとは駅付近で17時前に合流し、さっそく飲みに行くことに。
今回訪れたお店はコチラ。
ホタルイカの沖漬けや、お刺身をいただきました。昨日に引き続いてのホタルイカ。
私は2018年春にも富山旅行したことがあるんですが、やっぱり富山のお魚は新鮮で美味しい!
Kくんとはこのときは何を話したかな。Kくんと最後に会ったのは2021年の春なので、それ以降の近況報告をしました。
夏に小さな出版社に転職したこと、そして(仕事とは関係なく)アカデミックな友人たちと再会したり新たな出会いがあったこと、そしてそんな友人たちが出版した本の話や、みすず書房など学術書の出版社、献本制度についての話をしたり、Twitterでも有名な某社会運動系の教授の話をしたり……。
1時間ほど飲んだところで、そろそろ次のお店に行こうか、というところで店を出ました。
富山、町並みも美しい。ガラス美術館があるからか、ガラスモチーフのオブジェも飾ってあります。
コンテナ横丁にようこそ
10分ほど歩き、富山の中心部にある総曲輪(そうがわ)エリアに来ました。
『どこにでもあるどこかになる前に。』の中に出てきたビリヤード店と思しきお店を見つけて「これって、あのお店じゃない!?」なんて盛り上がったり。
そんなことを話しながら歩いていると、コンテナがずらりと並んだ場所を発見。
ここは、コンテナ横丁「あまよっと横丁」だそうです。
ここのどこかで飲もう、ということになり、次のお店はコチラにしました。
もつ鍋を食べました。店内は狭めではあるものの、清潔感はあり、お肉も鍋も美味しく快適に楽しめました。少し肌寒い春の日の鍋も良いですね。
ここを出たのは何時なのかあまり覚えていません。コンテナ横丁を離れ、アーケード街へ。
もう1軒くらい行ってもいいかもね、という話をしながら歩いていると、雰囲気の良さそうなバーの立て看板を見つけました。
「ここ、行ってみようか」ということで店内へ。
夜中のバーは幻想的
入ってみたのは、ここ。「日本酒Bar UZUMAKI」というお店です。
ビルの2階にあるお店。ほんのり薄暗い店内ではありましたが、オープンから日も浅いお店のようで、綺麗な店内でした。カップルのお客様も何組かいたような。
まるで隠れ家にしたくなるような、どこか幻想的な雰囲気も感じるお店でした。
1軒目と2軒目でたくさん飲んでいたので、ここでは軽めのお酒とデザートを注文。
Kくんとシェアして食べました。
このときはどんな話をしていたかな。仕事にしろプライベートにしろ、キャリアプランの話が中心だった気がします。いや、キャリアプランなんて大げさなものじゃなくて、今後どうしていきたいかとかそういう話。
Kくんとはそれまでも「異性の友人とこうして二人で旅行できるのも、もしかしたらもうないのかもしれない」という話をしたことがあります。で、「できれば、Kくんとこうして旅行するのもこれが最後になったらいいな」ということをそのたびに私は思っていました。
そもそも旅行とはいっても、どちらかというと「出張の同行」に近くて、別々の布団で寝て、指一本触れていない状態なわけで。でも、それでも私が他の人と交際や結婚している状態だったら、さすがに旅行するわけにもいかないでしょう。
今回の、この金沢〜富山旅行は私の一人旅なわけですが、これから一緒に旅行はできなくなっても、こうして現地で顔を合わせて近況報告をする関係は悪くないな……なんてことを思いました。
そして、私がよく遊んでいるあの人たちにもKくんのことを紹介したいな、ということも思ったり。
文学や映画やアカデミアの話、あの人やあの人なら、私よりもっと話題が広げられるのかも。
Kくんは富山から時々、都内に来ることもあるようなので、いつか良いタイミングがあればいいな。
そんなことを考えたり、話したりしながら夜の富山の街路を歩き、途中の交差点でKくんと解散しました。
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