お久しぶりです、まくはりうづきです。
今回は飲食店のレポートですが、もしかしたら食事中には読まないほうがいいかもしれない……というタイプの記事(笑)。
6月末の日曜日の夕方のこと。友人たち3人と一緒に、横浜は桜木町の「珍獣屋」に行ってきました!!
6月末のことをなんで今さら記事にするのかというと、単に更新するタイミングを逃し続けていたということ、そして最近、私が「珍獣屋に行ったことあるよ」という話をしたらやたらと盛り上がるので、せっかくなので、その内容をまとめて記事にしようと思った次第です。
「珍獣屋」は、ウサギやカンガルーはもちろんのこと、ワニやヘビなどの肉、はたまた虫まで、ちょっと変わった生き物の肉を扱っている居酒屋です。
友人に誘われたので行ってきました。
けっこういろんなことに興味を持ったり挑戦したりする私も、じつはあまり食べ物では冒険しないタイプ。なので、行こうかどうか最初は迷いました……。
以前、別の友達から獣肉のお店に誘われそうになったときは「そ、そういうのもいいけどさ~、今回は普通の焼肉にしない?」と言って焼肉屋に誘導したこともあります(笑)。
今回は、友人が「食べきれなかったら自分が食べるよ」と言ってくれたので、それなら、ということで参加を決意。男女2人ずつの計4人で行ってきました!
今回、食べたものは、
▼ワニの刺身(左)
▼マンボウの刺身(右)
▼ヘビの網焼き
▼18才!ギャル漁師が獲った深海ザメ
▼タガメの唐揚げ
▼サソリの唐揚げ
▼蛾の幼虫の唐揚げ
▼オオグソクムシ丸揚げ
▼ゴキブリの唐揚げ
▼異物混入プリン
などです。
(カンガルー肉も頼んだはずだったんだけどなぜか来なかった)
そんな珍獣屋ですが、結論から言うと、とても面白かったです!
「美味しい/不味い」ではなく「面白かった」という感想がまず来てしまうのはちょっと不思議な感じかもしれませんが、まぁ、味を売りにしているお店ではありませんし(笑)。
以下、感想をつらつらと書いていきますね。
1.意外と不味くはない
珍獣屋のメニュー。説明文がいろいろとありましたが、「貴重な食材」「外国では普通に食べられている」のようなものが多く、味についての言及があるものがほとんどなかったので不安でした(笑)。食べログを見てみても、味に言及しているものは意外とありませんし。
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珍獣屋でまず最初に食べたのが、ワニの刺身とマンボウの刺身。
「思っていたより普通だな……」という感想がまず出てきました。
そのほかのものも、味やニオイが強烈……ということはなかったです。ぜんぶ、意外と普通、というか味の特徴がない。
そもそもよく考えたら、味に特徴があったら、もっとメジャーな食材として定着していたかもしれませんね。
虫系は見た目が気持ち悪かったりはしますが、味は特筆すべきことはないものが多いです。
爬虫類や魚は、原型をとどめていない姿に調理されていたので、食べるのにそれほど抵抗はありませんでした。
食べるのにいちばん覚悟を必要としたのは、蛾の幼虫とゴキブリですね(笑)。
私は、足がたくさんある虫よりも、足のない虫のほうに気持ち悪さを感じるので、蛾の幼虫を食べるときは目をつぶって鼻をつまんで食べました。
食感は、なんか、ホクホクしてちょっとクリーミーな感じ。味そのものは、美味しくも不味くもない、といったところ。
ゴキブリを食べるときは、「これは甲殻類だからカニやエビの仲間、カニやエビの仲間……」と唱えながら食べました(笑)。
なんというか、甲殻類独特の味がありましたが、不味い、とは思いませんでした。
私のキライな食べ物とこのゴキブリ、どっちかを食べなきゃいけないとしたらゴキブリのほうを選択するかもしれません(笑)。
ちなみに、このゴキブリは無菌室できちんと食用として育てられたもので、私たちが普段台所で見かけるものとはまったく別物だそうです。あ、ちなみに私は自宅ではもう何年もこの虫は見ていません。
デザートの「異物混入プリン」は、プリンの上に、揚げたワームとコオロギがかかっている……というものでした。これは普通に美味しかった。ワームやコオロギのサクサク感が、クルトンやフライドオニオンのような感じで、いい味を出していました。
ちなみに、普通のメニューも申し訳程度にあり、鎌倉しらすのアヒージョ、自家製クリームチーズも食べました。これらのメニューの安心感、半端なかったです!(笑)
あと、珍獣屋、なぜか焼酎が充実していました。
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2.売り切れのものが多い
珍しい食材には、流通量が少ないものも多いのかもしれません。ワニの手なども食べたかったのですが、売り切れていました。個人的には熊肉も気になっていましたが、これも今の時期はないようです。食べログを見ていると、冬は鍋などもあるんだとか。
ネタ要素の強い、変わり種の飲食店って「一度行けばいい」ものが多い中、売り切れやすいものや季節限定のものが多いと、もしかしたらリピーターを作りやすいのかもしれませんね。
3.「好き嫌い」の概念がよくわからなくなってくる
ここで出てくる料理、食べるのに抵抗があるものばかりですが、いわゆる「好き嫌い」ゆえに抵抗があるわけではないんですよね。というか、普段「好き嫌いは特にないよ」と言っているひとも、ここの料理には抵抗を示すひとは多いのではないかと思います(笑)。
いままで、「食材」として意識したことがなかった生き物が食材になって出てくることで、「好き嫌い」の感覚がよくわからなくなってきたのも印象的でした。
4.食育に良さそう
牛、豚、鶏などの「食材」としてすでに定着し、普段当たり前のように食べている生き物とは違い、今まで「食材」としてではない関わり方をしてきた生き物が「食材」になっているということには、どこかハッとさせられる部分もありました。
「ウサギを食べるなんて抵抗があるけど、でも、牛や豚や鶏は当たり前に食べているはず。かれらとウサギを分け隔てるものはなんだろう」「単に、これまでの習慣として食べたことがないから抵抗があるだけかな? それとも、ウサギは可愛いからかな?」など考えてしまったり。下手な「食育」より、よっぽど「食べ物」「いのち」について意識させられるのではないかと思います。
また、「これらを普通に食べている文化圏もあるらしいのに、どうして日本はそうじゃないんだろう」と考えることや、「数が少ないのか、流通が困難なのか、文化的に味が受け入れられないのか、馴染みがあるかないかということなのか」と考えて仮説を立ててみることも、今後の学びに役立ちそうな気がしました。
5.語彙力が鍛えられる
優れた作家の条件として「料理や食事を美味しそうに描写できること」を挙げるひとがいますが、そのような作家が珍獣屋をどのように描くのか気になるところです。
……という話はさておき、珍獣屋でいろんな食べ物を食べている最中、私は頭の中をフル回転させて言葉をひたすら探していました。
「珍獣屋に行ってきたよ。こんなものを食べたよ」とひとに話して「どうだった?」と聞かれた際に、どう感想を伝えるか。この生き物の味をどう表現すればいいか。みんなで食べたり話したりしながら、そういうこともひたすら考えていたため、なかなか忙しい脳内でした。「あ……この虫の味はカニやエビ、そう、甲殻類っぽい」とか「これは……意外とふわっとしてクリーミーさがあるな」など、適切な表現を探す作業は大変でしたが、頭が鍛えられたような気がしました。
6.合コンに良さそう
今回のメンバーは、一度しか会ったことのない友人や、初対面のひとを交えての飲み会でした。でも、まぁとにかくネタには事欠かないお店のため、会話には一切困ることがなかったです!
「長野生まれなんだけど、イナゴ食べたことはないな」「留学先のオーストラリアでは、カンガルーの肉が出てきたんだけど」「ワニの手って食べてみたくない!?」「熊肉ってどんな味なんだろうな」などなど……。
合コンなどにもいいんじゃないかと思いました。ここでは「料理の取り分けで気が利く女アピール♡」とかが通用しなさそうなところも面白そうです(笑)。
7.食事中なのに害虫や害獣の話ができる
そもそもメニューにゴキブリが存在するので、食事中でもゴキブリの話が堂々とできます。
普通の食事よりも、できる会話の幅が広がりそうです。
8.いろいろなものを克服できそうな気分になってくる
ワニやヘビ、タガメ、蛾の幼虫、そして虫の中でも一番の嫌われ者のゴキブリ。そんなものを一心不乱に食べていると、これまで挑戦してこなかったことや苦手意識を持っていたもの、そんなものもどんどん克服できるんじゃないか、なんて気分になってきます。
9.「勢い」の大切さを学ぶ
変わった生き物たちを食べる場合、勇気とか気合いというより、「勢い」がもっとも大事だなと実感しました。とりあえずひとくちだけでも口に入れてしまえば、あとは勢いでなんとかできるものだということを体感しました。
10.自己啓発に使えそう
先にも述べましたが、「ゴキブリを食べれたのなら」と思うと、たいていの困難は乗り越えられそうな気分になってきます。そういった要素は自己啓発とも相性が良いのではないかと思います。
私も実際、ここに行く少し前に人間関係のトラブルがあったのですが、珍獣屋に行くことによって器を広げることができたように思います。
11.昆虫食イベントがたいしたことなく思える
実はこの日、昆虫料理で有名な大学生・地球少年さんのイベントが都内で行われていたので、珍獣屋のあとひとりで池尻大橋まで行ってきました。でも、珍獣屋があまりにも強烈すぎたせいで、昆虫食イベントが「普通」な感じに思えてしまいました……。いいんだか悪いんだか(苦笑)。
昆虫食イベント「虫カクテルナイト」では、アリの入った桃カクテル、コオロギ入り卵焼き、虫燻製チーズなどを食べましたが、これらは普通に、とっても美味しかったです。
12.そのへんの虫のことも変な目で見ちゃいそう
こんなに虫づくしの料理を食べていると、「しばらくは、そのへんを歩いている虫のことも『どんな味かな』『おいしそう』みたいな目で見てしまいそう……」と、ちょっと心配になりました。でも、別にそんなことはなかったです(笑)。よく考えたら、普段、なかなか虫には遭遇しないので……。
……以上、今さらな珍獣屋レポでした!!
ちなみに、気になるお値段はこんな感じだよ!
また、秋や冬に、今度は別の友達たちと行ってみてもいいかもなぁ……。
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