こんばんは、まくはりうづきです。Twitterは毎日更新していますが、こちらではお久しぶりの投稿になります。(更新するまとまった時間がとれなかった、ということもありますが、ブログをどう使っていくか迷っている、という部分もあります。。)
久しぶりの記事、学術書のパロディタイトルにしてしまいましたが、中身は、インターネットで最近起こっていたことあれこれについてです。
ここ最近の私は、「想像力」と「説明不足」が巻き起こす議論に興味を持っていて、ちょっと追ってはいろいろと思いをめぐらせていました。
まず、気になったのはこの記事。
状況が想像できず、このエピソードだけではなんともコメントがしづらかったので私はブックマークしなかったのですが、たくさんのブックマークを集めたようですね。
そして、この記事についてのコメントで、「『書かれていないことがあるはず』ってあるけど、これが男女逆だったらそうは言われないんだろう」といったコメントが散見されたことが少々引っかかりました。
この記事に対して、「被害者叩き、セカンドレイプ」のような意見が多く集まってしまったのは、「男相手ならいくらバッシングしても大丈夫」という「男性への差別」意識が強いから……というより、
その状況を「想像することができない」読者が多かったから、矛先が思わぬ方向に向いてしまったのではないかな……と思いました。
(記事内の、投稿者を罵った女性陣には「男性差別」意識はあった可能性も高いと思いますが)
なんというか、会話の流れとして、
男「三十路過ぎても彼女いないよ」
女「お前みたいのが犯罪起こすんだろ!痴漢!ロリコン!警察突き出すぞ!」
と、いきなりこういった応酬になるというシチュエーションは、申し訳ありませんが想像しづらいです。
そこで、「もしかして、都合の悪い情報は隠しているのでは?」というコメントが集まってしまったのではないかな、と。
(個人的には、この件に関しては「男女逆だったらフルボッコ/擁護〜」もなにも、そもそも置き換えようにも状況がピンとこないです)
「ハラスメントを受けて傷ついたひとに、詳細な状況説明を求めるのは酷だよなぁ……」と思う部分もありますし、詳細に書いたら書いたで、「それは罵倒されて当然だよ」といったセカンドレイプを招き、投稿者がさらに傷つく可能性も否めないとは思います。
しかし、ネットのような不特定多数の人が読む場で、しかも匿名ダイアリーで、書き手の背景についてまったくわからない以上、この書き方では、「それだけでそんな展開になるとは思えないんだけど」「自分にとって都合の悪いエピソードは省いているんじゃないの?」と思われてしまうのは、致し方ない部分もあるんじゃないかな、と思いました。
そして、「想像できること」のバリエーションを増やすという意味でも、読書などの経験は有用なんだろうな、と感じています。
あと、「説明不足」によるトラブル、といったら、以下の件は記憶に新しい方も多いかと思います。
そんな中で、依頼者と対面することもない、“お金を増やすためだけの依頼”が来たので、「引き受けたくない」と言っていたのかなと。
「想定していたものと違ったので断りたい」とゴネたくなるブロガーさんの気持ちもわからなくはないですが、これはさすがに分が悪いかな……と思います。
こういった依頼が来ることを防いだり、断ったりするには、事前に、受けることのできない依頼について説明書きを用意しておくべきだったのではないかと。
ただこの件に関しては、最初に引用した匿名ブログのモラハラの件とは違い、「意図的に説明を省いた、説明が足りていなかった」というよりは、「このような依頼が来ることは想定していなかった」「受けたくない依頼を排除するための方策・方便を考えていなかった」という部分が大きいんじゃないかと思います。
※先月のブログ記事を読むと、もうメンバーは全員決まったようですね。
それにしても、なぜ、絵描きの”女性限定”だったのでしょうか。
ハイパーリバ邸関連の記事は、ほかのブロガーさんの投稿も含めいくつか目を通していますが、女性限定で募集していた理由について書かれているものは見当たりませんでした。
「部屋は相部屋で、女子部屋にしか空きがないから」ということなら、きちんとそう書いておいたほうが、いらぬ不信感を抱かれず、良かったのではないかな……と思いました。
あと、アート制作をしてもらいたいから、ということで絵描きさんを募集しているとのことですが、こちらに関してももう少し説明があっても良かったのではないかと思いました。
70平米の3LDKに7人で暮らす、となると、そう広くはないでしょうし、アトリエなどのスペースも確保しづらいかと思います。
(そもそも個人的には、作品制作の依頼と新規住人は別々に募集しても良いのではないかと思いました)
スポンサーリンク
ところで、ハイパーリバ邸のクラウドファンディングは、目標金額を達成したみたいですね。
数年前に、とあるブログ記事に書かれていた、「他人のお金を集めただけで、自分がいいことしたような顔はしないでくださいね」という言葉のことをふと思い出します。
この、善意で寄せられたお金をもとに、ハイパーリバ邸メンバーの皆さんが、どのような価値あるものを生み出していくのか気になります。
あれこれ批判的なことも多く書いてしまいましたが、シェアハウスそのものは、社会福祉費用の削減という観点からは応援したいと思っています。
読んでいただきありがとうございました。
それでは、また。
定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行 (社会科学の冒険 2-4)
- 作者: ベネディクト・アンダーソン,白石隆白石さや
- 出版社/メーカー: 書籍工房早山
- 発売日: 2007/07/31
- メディア: 単行本
- 購入: 11人 クリック: 59回
- この商品を含むブログ (38件) を見る