これからも君と話をしよう

一度はここから離れたけれど、やっぱりいろんな話がしたい。

【閲覧注意】虫食会で考えさせられたこと

「虫を触れる人」には子どものころからずっと憧れがありました。

 それまでなんとも思っていなかった男性に対しても、「虫や爬虫類を触れるよ」というだけで好感度が上がったりしていたこともありましたね(笑。一応言っておくと、逆に「虫を触れない」ということで好感度が下がることはありません)。

 大人になってからは「ジビエ料理を食べれる人」「調理できる人」にも憧れがあります。

 私は、未知の世界に飛び込むことにはそれほど抵抗はないほうだと思っているのですが、じつは、食についてはあまり冒険できないほう。

 いい歳なのに好き嫌いもそれなりにありますし、みっともないとは思いつつも、食わず嫌いもしてしまいます。飲食店でも同じようなものばかり頼んでしまったり……。

 2月末に、友達の誕生日会でイルカ肉が出されたときも、みんなは普通に食べて「血の味がする」とか言ってる中、私は1cmにも満たない破片をちょっと食べてみることしかできませんでした。味は感じられませんでした。

 

 去年、珍獣屋に行って多少は克服できたものの、それでもまだまだ。

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 ……というか、「食用ゴキブリやコオロギ、ミルワームは食べれるけど、シイタケやネギやミョウガは苦手」のような、食の好みがおかしなことになってます(笑)。

 

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 3月に食べた、虫を入れた卵丼。私は「あ、私、タマネギがちょっと苦手なんだよね」と言ったら、「抵抗あるの、虫じゃなくてそっちかよ」とみんなから総ツッコミw

 

 そう、私、この一年で虫はけっこう食べれるようになりました。(私は動物の肉のほうが抵抗あります。ひとにそれを話すと「え、自分は逆。獣肉は食べれても虫は食べられない」という反応が多いですが)

 昨年6月に行った珍獣屋と、今年4月に食べたコオロギラーメン、そして、3月半ばと6月4日に行われた虫食イベント「バグナイト」のおかげです。

 

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 珍獣屋とコオロギラーメンについては以前ブログに書きましたので、今回は、バグナイトを通じて経験した「虫食会の魅力」について書こうと思います。

 

 異文化・異世代交流ができる

 3月の、初開催のバグナイトは大盛況。神保町にあるイベントスペース兼シェアハウス兼コワーキングスペースの「TOKYO PRODUCERS HOUSE」(通称プロハ)にて行われました。

 プロハは普段、若手社会人や起業家が集まるイベントが多く開催されているのですが、3月のバグナイトはけっこう参加者の年齢は幅広かったように思います。子どももいれば、35歳以上の大人の方もいたような。あと、外国人の参加者がいたのも印象的でした。同年代ばかりのイベントに飽きてきたひとには特に楽しめるかもしれません。

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 3月のバグナイトで食べた、ミルワーム入りのチヂミ。

 

 外国への興味が強くなる

 虫料理は、食材も世界のあちこちから取り寄せます。食用ゴキブリは、日本の台所にいるものとは違って(笑)、無菌室で育てられたアルゼンチンゴキブリを使います。

 3月の回には、ブルキナファソ産の虫なんかもいたりしました。

 ブルキナファソ

 アフリカの西の方にある小さな国ですね。私は地図が大好きで、大学でも地理学専攻だったので場所はなんとなく把握していましたが、普段の生活ではなかなか意識することはない国だと思います。

 

 また、私は先日、カマキリの卵の調理方法について調べてみたことがありました。日本語での検索だとなかなか探しているような情報が見つからなかったので、英語で検索をかけてみました。

 普段の私の趣味だと、日本語での検索で事足りてしまう内容が多いのですが、検索する言語を変えると見えてくる情報も違って新鮮でした。(ただ、探していたような情報は英語でも見つからなかったです……。まぁ、これは探し方が悪いだけだと思いますが)

 

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 生命倫理について考えさせられたり、食育になる

「虫って諦めが早いんだよね~」。調理中、沸騰したお湯に虫を投入しながら誰かが言いました。

 容器の中で蠢いていた幼虫たちは、抵抗することもなく一瞬で変わり果てた姿に。

 即死です。「生き物」から「食材」に変わりました。

 

 そのときにふと思い出したのは、大学時代に受けた教職での授業のこと。

 小学校でブタを家畜として飼ったり、農業高校でニワトリを育てて調理するドキュメンタリーを観て、そういった「命の授業」をすることの是非について議論しました。

 そのとき観たビデオの中で、農業高校の生徒たちが、調理室で泣きながらニワトリの首を抑えて、解剖刀で首を切り落とそうとしているシーンがありました。

 こういった「命の授業」は「いい経験ではないか」という意見がある一方、「ペットを殺すようなもので、残酷だ」という意見もあります。

 今回のブログの趣旨からは大きく外れるので私の考えはここでは割愛しますが、これが、ブタやニワトリではなく「虫」だったら、また違ったのではないかと思いました。

 ニワトリの首を切り落とすことには抵抗があっても、虫をお湯に投入することはそれほどは抵抗はない人が多いのではないかと思います。

 ただまぁ、日常的に虫を食べる文化圏でない限り、これが「食育」教材として相応しいかは疑問が残るところではありますが……(苦笑)。

 学校で、虫を使った「命の授業」を行った場合、きっとブタやニワトリのときとは違って、「残酷だ」という批判よりも「気持ち悪い」という批判が多そうですね(笑)。

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 3月のバグナイトで食べた虫たち。まるで、いじめに遭ってる子の給食みたいな図になってしまった。

 

 虫アクセサリーがクリエイティブ

 3月のバグナイトでは、虫を使ったアクセサリーの販売会も行われました。

「虫のアクセサリー」といっても、その単語から想像してしまうようなキワモノ感はまったくないです(笑)。

 

 見て! とってもおしゃれでしょう?

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 ミンミンゼミやアブラゼミの羽を使ったイヤーカフが人気でした。

 

 私もつけてみたよ。これはトンボの羽を使ったものだったかな。

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 ちなみにこのアクセサリーは、虫を調理する際に取り除くパーツを再利用したもの。
    なので、不必要な殺生をして作ったものではありません。
 破棄されてしまう部位がアクセサリーに変わることによって、クリエイティブなアイデアが生まれ、ビジネスも広がりお金も動く、そして死んだセミも報われる。いいことがたくさんですね。

 

 魅力的な人が多い

  バグナイト主催のさんしちちゃんもブログで書いていますが、虫食イベントに集まるひとは、往々にして素敵なひとが多いです。(私が言っても説得力ないかな? 笑)

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  それもそのはず。日常的に食べないものをあえて食べてみようという好奇心の持ち主であり、食わず嫌いや、見た目の気持ち悪さで本質を判断をしないひとなのですから。

 また、いわゆる「ハイスペック」なひとも多いかもしれませんね。

 虫はタンパク質など栄養源が豊富のため、日常的に食べているひとは肌がキレイになるかも。じぶんで虫を取りに行くようなひとは、運動も好きなアクティブなひとで、サバイバル能力や逞しさもあり、スタイルもいいかも。じぶんで虫を取り寄せて調理するひとは、調理やサバイバルスキルのほかに、経済力があるひとも多いかもしれません(いいお値段するものもあるので)。

 また、海外旅行や留学・駐在中に虫を食べた経験がある……というひとが虫食イベントに来るケースもあるようです。そういうひとは、語学力や知性、異国でも暮らせるスキルがあったり、本人あるいは家族が国際的な仕事をしていたり、教養があるひとである可能性も高いと思います。

  

 こんなに魅力的な虫食会。これまで抵抗があった、という方も、また次回開催の際には、よかったらぜひ遊びにきてくださいね。

 

 ※それぞれの虫の味については、私はあまり覚えていないので(どれが何だったか忘れた)、それらに関しましてはほかの参加者さんのTwitter投稿でお楽しみください。このツイートは6月4日のバグナイトのものです。